窒素添加で藍藻が消えたことをきっかけに
もうちょっと藍藻について考えていることを書き留めておきたい。
藍藻(シアノバクテリアのコロニー)が出やすい状況は、
1)水回りが悪い...水が淀んだところ ガラスとソイルの間
2)照明が強くあたっているところ
3)高成長していた水草の成長が落ちだした時
4)低めだったpHが上昇しだした時
5)肥料添加した時
6)フィルターなどの掃除をしすぎた時
7)新規にセッティングして割と早い時期
ってところですかね。
藍藻対策に使われるのは、
1)水草などへの悪影響が少ない酸性物質を直接ぶつけて殺菌
2)オキシドールなどを水全体に入れる
3)バクテリア剤を多めに入れる。
ってところですか。
今回、窒素添加で藍藻がすっと消えたわけですが、
それ以前の状況は、特に水回りが悪いところにちょっと...でもしつこく出ているって感じでした。光じゃなくて水回り。
吸い出してオキシドール入れると消えるけど、ちょっとするとまた出てくるって感じ。
しつこかったんですよ。
増えまくったりしないから特段気にしていなかっただけで。
ここで想像したのが
窒素添加で藍藻が消えたのは、窒素添加で関連するバクテリアの量が増えたということが関係あるのかじゃないかということ。
尿素分解バクテリアや硝化関連のバクテリアが増えて占拠率があがったからシアノバクテリアが減ったんじゃないかと。
水回りが悪い
→酸素が行き届きにくい。硝化バクテリアなどが活動しにくい。
フィルターなどの掃除をしすぎる
→硝化バクテリアの総量を減らしてしまう。
オキシドールで減る
→シアノバクテリアが活性酸素処理がしきれずに...
ってのもあるだろうけど、
そもそも酸素濃度が上がって
硝化バクテリアの活動が活発化することも大きいんじゃないか。
肥料添加で増える
→振り返ってみれば、窒素を含まない肥料でも...
むしろその時の方が増えている気がする。
もちろん窒素入り肥料を使うことのほうが
圧倒的に少ないから偶然かもしれないけど。
バクテリア剤で減る
→シアノバクテリア以外のバクテリアが優勢になるからですよね。
バクテリア剤にはバクテリアだけじゃなくて
そのバクテリアのエサも含まれているし。
立ち上げ時に増える
→リセットで硝化バクテリアの量が不十分になっている。
リセットでバクテリアを引き継いでいればスグに消えるけど。
立ち上げてワンシーズンくらい後のの水草の成長力が少し落ちたころ
さらに立ち上げから2シーズンくらい後のpHが上がりはじめているころ
→ソイルの養分が減ってきているけど、カリなどは添加している。
つまり窒素分が相対的に減ってきていて
その分硝化バクテリアが減ってきているのでは?
pH上昇も出やすくなる要因とは思うけど。
もちろん水草の成長量は重要ですよね。
水草が高成長していれば、水中の栄養は減るから、コケ全般出にくくなる。
でもやっぱりバクテリアのバランスが最も大きいんじゃないかなと。
それとシアノバクテリアを優勢にしてしまう栄養として窒素とかリンは考えにくい。
もちろん環境構成によってはそれもあるかもしれないけど、
少なくとも一般的な水草水槽の中では。
なぜってシアノバクテリアの中には窒素固定能を持つものもけっこういるくらいで、
種類にもよるのだろうけど、もともと窒素が貧弱な環境において、
少なくとも硝化バクテリアとかよりもずっと強いのは間違いないですよね。
リンは、なんにしたってすべてのバクテリアに等しく重要でしょ。
特段、シアノバクテリアにとって有利ってことは無いはず。
シアノバクテリアがもともと優位になりやすい環境でリンを増やしたら爆殖するかもしれないけど。
光合成に関わる元素...窒素もそうだけど、特に鉄とかマグネシウムとかが重要なんじゃないんですかね???
だから、窒素・リンを含まない肥料を添加した時に、特に鉄重視なんてのを入れたりすると増えちゃうんじゃないかと。
もちろん、鉄入りの肥料は藍藻の元だからダメってことではなくて、
バランスとして窒素なども充分に無いところで使うとダメなんじゃないか?
そんなことを考えています。