2013年4月16日火曜日

コケ研究:3.緑藻(アオミドロなども含む)

広義の緑藻は、アオミドロなども含んでいる。
系統としては、珪藻や紅藻などと比べれば、水草に最も近いヤツら。…共に緑色植物亜界に属している。
系統的に近いということは、大雑把にみれば、水草に良いことは緑藻にも良く、水草に悪いことは緑藻にも悪い…ってことになる。
例えば、光の波長毎の使い方や栄養素の要求なんかもよく似ている。
だから、水草水槽として安定すると出てくるってことも多い。

そういう点では、「これをやれば、緑藻だけを減らせる」っていうことは殆ど無いけど、栄養の吸収の仕方に差があるので、やっぱり対処の最大のポイントは、水の栄養。
マツモや浮き草、モスやシダなんかはともかく、殆どの水草は、水中の栄養よりも底床の栄養に依存している…違うか、言い直し….底床の栄養を優先するということができる。
緑藻と様々な点でもろに競争環境だからこそ、底床に栄養を入れて水草の成長を促進し、水に溶けた栄養を減らすってことがポイントになる。
もちろん、底床の影響も水に溶け出すわけだから、水中の栄養だけ減らすってのは、やっぱり難しいのだけどね。

実際の対処も、水草の成長を促すって部分を割愛すれば、
1.腹を空かせたエビなどを投入して、いっきに食ってもらう。
2.液肥を避ける。底床内に埋める肥料も即効性のものは避けて、できるだけ微生物などが関わることで徐々に聞いてくるタイプの物を使う。
3.掃除をする。残餌・糞や枯れた水草の葉なんかを排出する。
4.濾過を見直す。…フィルター内にゴミが溜まりすぎていないか、通水性は保たれているか…。コケの方がアンモニア態窒素を喜ぶってのもあるし。
5.ピートモスなどを使ってpHを弱酸性に振る。
なんて感じなんでしょうね。

緑藻も柔らかいタイプのはまだ良いし、こいつがまるで出てこないようならそれは問題だけど…エビが飢えるし…、
.繊維質が強くてツンツンと産毛みたいに生えるヤツはイヤですよね〜。
それでも、まーヤマトとかはどんどん食べるから、その気になれば対処はそれほど難しくないですね。

さらにやっかいなのは、やっぱりアオミドロでしょうね。
こいつはさらに通常の水草に近いから。

昨年は、ほんとこいつに苦労しました。
スイレン鉢から持ち込んじゃったんだよね。
ほんのちょっとなら大丈夫って放置してたら、気がつけば爆殖。
いっくら取っても翌日には底床面を覆うくらいに増えていて。

一時は、もう最終手段のつもりで、完全遮光1週間以上ってのもやってみたのだけど、確かに激減したけど、光を入れたらまたアッという間に増えちゃいました。しかも水草弱ってるから、前より増え方が酷いくらいで。ついでにグロッソとかみんなもやしみたいに立ち上がっちゃうし。サイアクでしたね。完全遮光なんてやるんじゃなかった。
グロッソ以外もみんな草姿がダメになるし。

改善のきっかけは、「もしかしたら水流に弱いのじゃないか?」っていうアドバイスをもらって、「確かに流水でアオミドロって殆ど見ないですね。ほぼ止水ばっかりだ」っってことで、思いっきり水流を強くしてアオミドロに当てるようにしたら、増えなくなって、なんとか危機脱出。
増えなくなれば、後は地道に取るだけですから。

アオミドロもいろいろなので、これがいつでも効くかどうかは分かりませんが、少なくともウチでは水流が解決してくれました。

ちなみに、ウチではびこったアオミドロは、かなり強固に硬い深い鮮やかな緑のものでした。鮮やかな緑色の絹糸の束って感じで、見ようによってはけっこう綺麗でしたよ。
スイレン鉢で、春がやってきて最初に出てくる柔らかくて薄い緑色のじゃなくて、もっと出るとしたら後になって出てくるヤツですね。

ちなみにアオミドロは、もちろんエビもよく食べるのだけど、ウチではベックホルディがよく食べてましたね。
長いアオミドロをチュルチュル食べてて、お尻からも未消化の糸が長く出ているっていう画を何度も見ました。
もちろん、ベックホルディがいくら食べても当時は殆ど何の意味もないっていうくらいアオミドロの増殖力が勝っていたのだけど、予防って点では少しは役に立つ可能性もありますよね。
もっとも、アオミドロが増殖を始める前からベックホルディは水槽内に居たのだけどね。…役に立ってないか。

そうそう、うちのスイレン鉢も、今年は水温がなかなか上がらなくて水草の成長が遅れがちだったけど、このところどんどん成長してきたので、かなり多かったアオミドロも水草に負けてどんどん減っています。
というか、手作業で排除しているのだけどね。
でも、以前なら排除しても1日で元に戻ってのに、今は取れば取っただけ減るって状態になってます。
そのうちにもっと水草が元気になれば消えちゃうハズ。

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